小木半島ジオサイト しらきなんせんきょうふればんみこいわ いぬがみだいら湧水の歴史 125 強清水集落の始まりは、鎌倉時代に湧水「強清水」を囲むように 5 人組が棲みついたことと今でも伝わっており、水源は琴浦(小木地区)につながっているともされています。強清水は弘法水や浜の川とも呼ばれており、弘法水といわれるものは、弘法大師との因縁があるとされますが、この場合は定かではありません。 昔は、桶を担いでいって利用したとされていますが、昭和 37(1962)年にポンプ施設が設置され集落の簡易水道として給水されるようになりました。現在は、組合営の水道水源として強清水岩野と強清水新田の二つの小規模水道組合が使用しています。また、湧出地点では、野菜や果物などを冷やすのにも用いられています。 小木地区城山から白木の神子岩までの約 7km にわたる小木半島南縁の海岸線一帯は、繰り返された隆起と浸食の跡がリアス式海岸段丘特有の景観を作りだし、変化に富む海岸美を構成しています。その中でも小木強清水から犬神平までの海岸は、黒褐色の岩肌と木々の対比が美しく「南仙峡」と名がつく景勝地であり、小木港から出港する遊覧船でもその美を味わうことができます。 集落内で触番と呼ばれる当番が決められており、月に一度、強清水の清掃を行っています。また、年末になると集落の方全員で清掃をしています。 新潟日報(2009) にいがた地名考 由来と歴史 48 強清水図 24-7 南仙峡㉔ 強清水周辺情報保全活動文 献
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