173参考文献 環境省(2010).湧水保全・復活ガイドライン https://www.env.go.jp/press/press.php?serial=12601 中島重旗(1983).土木技術者の陸水環境調査法.森北出版株式会社 山本荘毅(1983).新版 地下水調査法.古今書院 日本地下水学会(2009).新・名水を科学する.技報堂出版5 佐渡の湧水 今回調査した 33 湧水は、領域Ⅱに該当する 1 湧水を除き、浅層地下水であると考えられます。また、湧泉は海岸沿いに位置しているものが多く、背後地の集水域に浸透した雨水が、地形勾配により浅層地下水となって湧出しているものと考えられます。 この 33 湧水中には、一般的な湧水や地下水と同じ特性を持つものもありますが、周りを海に囲まれた佐渡島の特徴を示す Na-Cl 型の湧水も多く見られます。また、小佐渡丘陵ではイオンの溶存量の少ない湧水が見られる一方、小木半島ではイオンの溶存量が多い湧水も見られるなど、地域によってそれぞれの特徴がうかがわれます。 湧水は、上水道や簡易水道が普及する以前は、飲用水や生活用水、農業用水などに用いられてきました。また、佐渡には古くから酒造会社があり、酒造りに利用されるなど、地域の生活と密接に関わっています。 佐渡の湧水特性
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