佐渡の湧き水 貴重な自然をたずねる
181/234

175○ 絶滅危惧種■ 植生○ 大佐渡山地○ 国中平野○ 小佐渡丘陵 佐渡では、環境省や新潟県のレッドリスト(絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)として公表されている植物が見られ、オオアカバナ、サルメンエビネ、ヤマシャクヤク、オオミスミソウなどは全国的に見ても希少な植物です。現在、佐渡市でもレッドデータブックの作成が進められています。 大佐渡山地は最高海抜が金北山の 1,172mであり、海抜約 100 ~ 400mにコナラ林、アカマツ林、スギ植林など、海抜約 400 ~ 1,000mにミズナラ林、ブナ林などがそれぞれ分布します。また、尾根付近では樹齢 500 年を超えるといわれる天然スギの巨木が見られます。大佐渡山地には高山性・亜高山性の植物や北方系の植物が多く、ビロードシダ、イワヒバなどの着生シダも見られます。海岸では海浜植物も豊富で、ハマハコベ、ハマベンケイソウなどが生育します。 国中平野には広大な水田地帯が広がっており、大佐渡山地と小佐渡丘陵から多数の河川が流れ込みます。主に水田や河川に生育する植物が見られます。 小佐渡丘陵の最高海抜は大地山の 646mであり、山頂付近においてミズナラ林が見られるほかは、全域にわたってコナラ林、アカマツ林などの二次林が分布します。小佐渡丘陵ではクリハラン、マメヅタなどの南方系の植物が多く見られます。佐渡のユキツバキはこの地域に限って分布し、大佐渡山地と同様に海岸では海浜植物も豊富です。図 5 ヤマシャクヤク(参考文献トレッキングマップより引用)図 6 オオミスミソウ(参考文献 トレッキングマップより引用)図 4 サルメンエビネ佐渡の植生

元のページ  ../index.html#181

このブックを見る