佐渡の湧き水 貴重な自然をたずねる
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おいしい水の条件軟水と硬水引用文献 厚生省(現厚生労働省)(1985). おいしい水研究会報告書 (株)ユニケミー 佐々井かおる(2011). 環境と観測技術 ,Vol.38 No.12 2011 日本水道新聞社(2002). 水道水質事典190000  「おいしい水の条件」とは厚生省(現厚生労働省)の「おいしい水研究会」が昭和60(1985)年に発表したものであり、「おいしい水の条件」は、基本的に水道水のおいしさを評価する一つの手法である。これは湧水を評価する目的で考案されたものではなく、水のおいしさの感じ方には個人差がある。また、おいしい水の条件を満たしたからといって、飲用を保証するものではないことに留意する必要がある。 調査した湧水についておいしい水の条件をあてはめた場合、考慮不要の項目(残留塩 素)、未 測 定 の 項 目(遊 離 炭 酸)、異 な る 項 目(過 マ ン ガ ン 酸 カ リ ウ ム 消 費 量(COD)→有機物(TOC)、臭気度→臭気(臭気強度))があり、正確な評価はできないが、ほとんどの湧水はおいしい水の条件を満たす結果となっている。33 湧水中、蒸発残留物は 6 湧水、硬度は 5 湧水で条件を超えていた。 水の硬水・軟水を把握するには「硬度」という項目を測定する必要がある。ただし、軟水と硬水の定義は絶対的なものでなく、目安となる数字が示されている。 調査した湧水について WHO の硬度分類をあてはめると、33 湧水中 21 湧水が軟水、11 湧水が中程度の硬水、1 湧水が硬水に分類される。また、水道水質基準(硬度 300mg/L 以下)は全ての湧水で満たされていた。なお、市販されているミネラルウォーター類の区分表現として超軟水といったものもみられる。表 1 硬水と軟水の目安(数値は硬度[mg/L])表 1 おいしい水の条件巻末資料 震災等の非常時における飲用判定(井戸水等由来の飲料水)巻末資料 おいしい水の条件 軟水と硬水

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