海府南部ジオサイトはげさぶとざきたかずいどうせき かがみいわつばみねかがみはだぜんだないわ湧水の歴史 43 湧泉がある関集落は、禿の高隧道ができる昭和 35 年前までは、海府道の一大難所(南の矢柄村からは急勾配の岩肌を登らなくてはならず、途中に橋掛難所という岩の間に丸木を渡した危険な橋が 2 箇所あるなど(新潟県ホームページ 関漁港))として知られていました。 この湧泉は、集落の草分 13 人衆(永禄 3(1560)年頃に関集落を形成した人々)の共有の地とされており、水道が整備される昭和 36(1961)年前までは、経塚の清水と集落内を流れるおお川(関川)が集落の主な水源となっていました。 関集落には、湧水に深い関わりを持つとされる弘法大師の伝説をもつ鍔峰の禅棚岩と呼ばれる岩があり、佐渡相川郷土史事典(相川町史編纂委員会編,2002)に次のことが記されています。 『関岬と寒戸崎の中間には、弘法伝説をもつ鍔峰の禅棚岩がある。ここには弘法大師の足跡や護摩をたいた岩跡があるといわれ、弘法大師の名を借りた行者たちの活動がうかがえる。』 関集落には佐渡市指定の天然記念物である「関の鏡岩」があります。昭和 7(1932)年に発見された平滑な鏡状の岩肌で、岩質は石英安山岩です。大きな断層が生じる際は、高圧・高熱により断面の岩石が形成前とは異なった固まり方をし、その面を鏡肌(スリッケンサイド)と呼びます。 土地所有者により、適時周辺の清掃が行われています。 新潟県ホームページ 新潟県ホーム‐農林水産業‐関漁港(第 1 種 佐渡市管理) (http://www.pref.niigata.lg.jp/gyoko/1227038491203.html) 相川町史編纂委員会(2002) 佐渡相川郷土史事典 p.424 相川町史編纂委員会 外海府の集落 一 相川町関の生活と歴史 第 7 章 関図 6-8 関の鏡岩⑥ 経塚の清水周辺情報保全活動文 献
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